1. 子どもの貧困が地域にもたらす影響

日本では、7人に1人の子どもが貧困状態にあるとされています（厚生労働省, 2023）。この貧困は家庭内の経済だけでなく、栄養不足や学力格差、孤独感といった多面的な問題を引き起こします。地域として見過ごせない現状が、今まさに広がっています。

2. 子ども食堂とは？その役割と広がり

子ども食堂は、無料または低額で食事を提供し、子どもたちが安心して過ごせる居場所をつくる活動です。2012年に東京で始まり、現在では全国に6,000ヵ所以上（こども食堂ネットワーク, 2024）へと広がっています。地域住民の支えによって運営される点も大きな特徴です。

宮城県村田町では、商店街の空き店舗を活用して「みんなの子ども食堂」が開催されています。地元の農家から食材提供を受け、高校生ボランティアも参加。「ここのごはんが一番好き」と話す子もおり、まさに地域と子どもがつながる拠点になっています。

子ども食堂では、大学生や高校生がボランティアとして多く参加しています。若者の目線でアイデアや工夫を持ち寄り、地域に新しい風を吹き込む役割も果たしています。「食を通じたつながり」は、子どもだけでなく、地域社会の再構築にもつながっているのです。

次回は、福祉の現場で活躍する若者たちの事例を通して、「新しい支援のかたち」について考えます。若者の声がどう地域を変えるのか、ぜひご期待ください。

🍽️ 子ども食堂が変えるまちづくりの未来
貧困、孤食、居場所のなさ…そのすべてに向き合う「子ども食堂」の力とは？地域住民や若者がつながり、支えあう温かい取り組みを紹介します。
👉ブログ子ども食堂が変えるまちづくりの未来―子どもの貧困と地域のつながり