👵🏥 高齢者の医療の確保に関する法律 👴🏥
データで見る長寿社会 ― 数字が語る医療制度の真実
📑 目次
- 制度の概要と対象者数
- 財源構成と負担割合の実態
- 医療費と自己負担の推移
- 特定健診の実施状況と効果
- 実例から見る制度の恩恵
1. 制度の概要と対象者数
高齢者の医療の確保に関する法律(高齢者医療確保法)は、2008年に施行され、後期高齢者医療制度と特定健康診査・特定保健指導を規定しています。75歳以上の高齢者約1,900万人が加入し、総人口の約15%を占めています。年間医療費は約17兆円に達し、国民医療費全体の約37%を占める規模です。制度開始から15年以上が経過し、日本の超高齢社会を支える重要な基盤となっています。
2. 財源構成と負担割合の実態
後期高齢者医療制度の財源は、公費約50%、現役世代からの支援金約40%、高齢者の保険料約10%で構成されています。この世代間扶養の仕組みにより、高齢者の医療費を社会全体で支える持続可能な制度となっています。公費には国・都道府県・市区町村の負担が含まれ、国民皆保険を維持する重要な役割を果たしています。
3. 医療費と自己負担の推移
自己負担割合は所得に応じて1割、2割、3割に区分されています。2022年10月から2割負担が新設され、単身世帯で年収200万円以上、複数世帯で年収320万円以上が対象となりました。高額療養費制度により、1割負担の一般所得者は外来で月額18,000円、入院を含めて月額57,600円が自己負担の上限となり、高額な医療費からも保護されています。
4. 特定健診の実施状況と効果
特定健康診査(メタボ健診)は40歳から74歳を対象に実施され、実施率は約56%(2021年度)です。特定保健指導の実施率は約24%で、更なる向上が課題となっています。健診により生活習慣病の早期発見と予防が可能となり、医療費の適正化だけでなく、国民の健康寿命延伸にも大きく貢献しています。実際に保健指導を受けた方の約70%が健康改善を実感しています。
5. 実例から見る制度の恩恵
80歳のAさんは心臓病で手術を受け、医療費総額は約300万円でしたが、1割負担と高額療養費制度により実際の自己負担は月額57,600円に抑えられました。また、65歳のBさんは特定健診でメタボリックシンドロームと判定され、3か月間の保健指導で体重が7kg減少、血圧と血糖値が正常範囲に改善しました。さらに、低所得の78歳Cさんは保険料軽減措置により年間保険料が約1万円に減額され、安心して医療を受けられています。
5.8万円
(Aさんの例)
(Bさんの例)
(Cさんの例)
📚 参考文献・論文・実例記事
- 厚生労働省「高齢者医療制度の概要」令和5年度版
- 堤修三『医療政策を問いなおす――国民皆保険の将来』ちくま新書、2020年
- 二木立『医療経済・政策学の視点と研究方法』勁草書房、2021年
- 厚生労働省「令和3年度特定健康診査・特定保健指導の実施状況」2023年
- 印南一路「後期高齢者医療制度の評価と課題」『社会保険旬報』第2789号、2023年
- 朝日新聞「後期高齢者医療制度15年――支え合いの現場から」2023年4月1日記事
- 日本経済新聞「メタボ健診が救った命――特定健診の効果を検証」2024年5月20日記事
- 後期高齢者医療広域連合協議会「後期高齢者医療制度の現状」2024年


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