教育×農業―高校生が考える地域の営農スタイル

1. 高校生が農業に挑む理由とは？

高齢化や後継者不足が深刻な中で、地域農業の未来を支えるべく注目されているのが、高校生による農業への参画です。特に農業高校では、単なる授業としてだけでなく、「地域課題の解決」という実践的な目的を持ったプロジェクトが次々に始動しています。

実例として、徳島県立城西高校では、スマート農業機器を活用したトマト栽培に取り組み、地域の直売所と連携して商品化まで実現。また、熊本県立南稜高校では、農産物のブランディングに挑戦し、SNSを通じた広報活動も展開しています。

YouTubeでも「高校生が運営する農園プロジェクト」が話題となり、地域と学校が連携した営農モデルが全国で注目されています。

若者ならではの柔軟な発想とICTスキルは、従来の農業のイメージを覆しつつあります。ドローンでの畑の観測や、LINEでの農業日誌共有など、デジタル×農業の新しい風が吹いています。

今後は、学校・地域・行政の三者連携が重要です。支援体制の整備や、卒業後も地域に関わり続けるためのインターン制度、地域ビジネスとの連携が課題となります。

文部科学省の資料によれば、地域に根ざした農業教育は「地域定着型の人材育成」に有効であるとされています（文科省, 2023）。

次回は「社会福祉法の歴史と現在の意義」について掘り下げます。なぜ福祉制度が生まれ、どのように変遷してきたのか？ぜひお楽しみに。